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【本から学ぶEC運用】「CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり」に学ぶECサイト運営の基礎

【本から学ぶEC運用】「CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり」に学ぶECサイト運営の基礎

(参考:CoCo壱番屋

ECサイト運営者の皆さんが抱える疑問を解決するお手伝いをするのがこの記事です。合い言葉は「本は素敵な先生」です。今回取り上げるのは、日本最大のカレーチェーンであるココイチことCoCo壱番屋の創業者である宗次徳二サンの『CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり』です。すべてのバリエーションとすべてのトッピングを試すのはほぼ不可能と思われるほどメニューが豊富なココイチを作り上げた宗次サン。インドに上陸したカレー専門店でもあるココイチを作り上げた宗次徳二サンが教えてくれるECサイト運用の秘訣とは?

 

この記事でわかること

1.『CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり』を選んだ理由

2.宗次徳二サンって、どんな人?

3.『CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり』から学ぶECサイト運営のコツ

 その1:一つのミスを恐れるな。重要なのはミスを挽回することだ
 その2:良いも悪いも相対評価。お客様の心は動きやすい
 その3:たかがマニュアル。されどマニュアル。
 その4:アルバイトだから、という言い訳、お客様には関係ない
 その5:はじめの勝ちは嘘の勝ち。数字に謙虚になろう。学ぶことには謙虚になろう

 4.おわりに

 

1.『CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり』を選んだ理由

(参考:CoCo壱番屋

ココイチことCoCo壱番屋は日本最大のカレーチェーンです。その数、1200店舗以上。2位のマイカリー食堂は約100店舗というのですから、ぶっちぎり、圧倒的の1位です。駅前から、ロードサイドまで。様々な場所にお店を出しているココイチですが、なんとカレーの本場インドにも出店しているというのですよね。ポーク、甘口ポーク、ビーフ、ココイチベジ、ハッシュドビーフという5種類のソースに、12段階の辛さに、8段階以上のライスの量(900g以上でも頼むことはできます)、そして43種類のトッピング(2022年5月現在)。圧倒的1位の店舗数と、無限に広がるカレーのバリエーションが知りたいがために、この本を手に取ったのでした。

 

2.宗次徳二サンって、どんな人?

宗次徳二サンは、1948年石川県生まれと言われています。生後まもなく孤児院に預けられ、養父養母の元で育てられた宗次サン。苦労して高校を卒業後、不動産会社に就職し、1973年に独立、自宅1階に不動産仲介会社をオープンしたのでした。不動産業の収入が不安定だったことから、1974年にCoCo壱番屋の前身となる喫茶店『バッカス』を開業。喫茶店業が天職だと悟った宗次サンは不動産仲介業を辞め、喫茶店経営一本に絞ってビジネスを展開するのでした。そして、1975年に2号店となる珈琲専門店「浮野亭」を開業。このお店で出したカレーが大人気となり、1978年に『カレーハウスCoCo壱番屋』を創業したのでした。では、そんな宗次サンの考えを見ていきましょう。

 

3.『CoCo壱番屋 答えはすべてお客さまの声にあり』から学ぶECサイト運営のコツ

その1:一つのミスを恐れるな。重要なのはミスを挽回することだ

各店舗から寄せられるお客様のアンケートをすべて読んでいたという宗次サン。そこにはお客様からのお褒めの言葉もあれば、お叱りの言葉も、たくさん記されていたのだそうです。だから、宗次サンは「お客様からの声は宝物」だといい、その宝物の活かし方を社員に伝えていたのですね。その伝え方の中で「さすがだな〜」と思えたのは、このフレーズでした。

 

ミスはミスだが、あとの対応でいくらでもその失点は取り戻せる。そうすれば同じ葉書が届いても「良い評価」のほうに区分けする内容のものになるに違いない。ミスを恐れることは消極的になってよくない。必ずその場でフォローし、お客さまに気分良く店を出ていただくようにすればよいのである。

 

ミスをしたことで、立ちすくんではダメだということです。どんなに気をつけても、ミスはしてしまうのです。重要なのはミスをどのように挽回するのか? ちゃんと挽回できれば、ミスはミスでなくなるのです。

 

その2:良いも悪いも相対評価。お客様の心は動きやすい

では、人はどのようなときに「これはミスですね」と判断するのでしょうか? 宗次サンは、よほど致命的な失敗でない限り、サービス業ではミスになることを防ぐことができると語ります。どういうことなのか? は、本書のフレーズから確認してみましょう。

 

「悪い評価」に属する葉書を寄せられるお客様が、あれもこれもとクレームをつけられるのは、きっと店内の状態や接客態度に不備があって、心にマイナスの心理が働いているからなのである。例えば、日頃快く思っていない人間と待ち合わせすると、相手が十分遅れただけでも腹が立つ。ところが快く思っている人間だと、三十分遅れてきてもほとんど腹が立たない。同じ事実に遭遇しても、人の心理はまったく別の方向へと働く。



氷山の一角や、ヒヤリハットの法則じゃないですが、ドッカーンとお客様が怒るには、その伏線があるということですね。店員の接客態度や、店員さんの立ち居振る舞いはサービスマーケティングを語る上では外せないポイントなのですよね。なお、サービスマーケティングの考え方は、ECサイト担当者にもお勧めですよ。話は横にそれますが、サービスマーケティングを知るには、この本がおすすめです『サービス・マーケティング-- コンサル会社のプロジェクト・ファイルから学ぶ』。

 

その3:たかがマニュアル。されどマニュアル。

では、失敗を減らすためにはどうすればいいでしょうか? マニュアルを作り、オペレーションを磨き込むことは、その方法の1つです。しかし、宗次さんは「それだけでは足りない」と語ります。

お客様の期待に応えるということを最優先に考えれば、何をすれば良くて何をしてはいけないかおのずとわかる。そこまでわからなければ接客技術は一人前と言えない。よく「マニュアル通りです」という人間がいるが、この言葉を聞くと「自分は何も考えずにただ機械的に仕事をやってます」としか私には聞こえない。


マニュアルがあって、更にその上で 考えて動かなきゃダメなのですね。ハードル高いですね。考えて走るサッカー(byオシムさん)のようですね。何かが起きたときに「マニュアルとは」って思っちゃだめですよね。マニュアルというベースがあってしっかり考えることが重要なのですね。

 

その4:アルバイトだから、という言い訳、お客様には関係ない

ベースとなるマニュアルは渡すので、あとは自分で考えるようになってください。この教えは、お店で働くアルバイトさんにも適用されるというのです。

アルバイトとはいえ、お客様から見ればその子がCoCo壱番屋のサービス最前線の人間であり接客サービスのすべてなのである。店に従事させるのであれば、教育訓練をきちんとしておくべきだ。「アルバイトですから」という言い訳はできないことを肝に銘じておく必要がある。

今日のお昼に、偶然、入ったCoCo壱番屋。接客をしてくれた店員さんが、アルバイトであるとか、社歴の長い正社員だとかは、お客様にとって関係のないことです。美味しいカレーと、心地よいサービスが提供されることが、何よりも重要なのです。お客様が企業の価値を判断する時間を「真実の瞬間」と言います。その時間はわずか15秒。その時間では「アルバイトなので~」という言い訳ができないということなのですよね。

 

その5:はじめの勝ちは嘘の勝ち。数字に謙虚になろう。

「はじめの勝ちは嘘の勝ち」。これは、楽天イーグルスや、ヤクルトスワローズなどを率いた名将・野村克也さんの言葉です。第1戦目は情報収集の意味を兼ねているのだから、勝ったからって浮かれるな。2戦目からが本当の勝負だ、という意味ですね。宗次サンも名将野村監督のような言葉を、本書に記しているのです。

初めにお客様の入りが悪くて苦労すると、お客様のありがたさがよくわかる。そういう経験を積むと、お客様には一人たりとも感謝の気持ちを伝えないではいられないという気持ちになる。一人でもお客様が見えるときには「気を抜く」などということは金輪際できなくなる。そういうお客様への感謝の気持ちが身体に染みついてから、店が繁盛するようになるのが一番だと私は思っている。



わざわざお店に足を運んでくれるお客様に感謝をする。感謝をすることで、お客様にとって最適なサービスを提供できるようになる。そうすることで、お客様は喜び、さらに商品を購入してくれるようになる。このようなプラスのサイクルを回すことが何よりも重要であると、宗次さんは教えてくれます。「うちはリアル店舗じゃなくて、Shopifyで構築したお店だからな」なって思っちゃダメですよ。数え切れないほどたくさんあるECサイトの中から、あなたのお店を選んでくれたお客様なのですからね。しっかりと感謝の思いを伝えていきましょう。

 

4.おわりに 

日本有数のカレーチェーンを作り上げた宗次サン。そのベースにあるのは、お客様への感謝の気持ちと、仕事へのひたむきさです。宗次サンは、毎日届くお客様からの声(その数1000通以上)に毎日目を通し、サービス向上のために働き続けたそうです。このような心がけは、ECサイト運用にも、もちろん必要ですよ。

 

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