ECサイト運営者の皆さんが抱える疑問を解決するお手伝いをするのがこの記事です。合い言葉は「本は素敵な先生」です。今回取り上げるのは、ジャパネットたかた元社長である髙田明サンを取り上げた『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?』です。大人気のテレビショッピングを作り上げた髙田サンが教えてくれるECサイト運用の秘訣とは?
この記事でわかること
1.『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?』を選んだ理由
2.髙田明サンって、どんな人?
3.『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?』から学ぶECサイト運営のコツ
その1:機能を伝えるだけでは、商品は売れません。
その2:分かりやすく面白く。思いが伝わるように努力をする。
その3:自分が売れる!と思った商品だけを取り扱う。
その4:数字から探すべきは「売れなかった理由」ではなく「売るための方法」。
その5:何かを始めるのに遅すぎることはない。さぁ、Shopifyを始めよう。
4.おわりに
1.『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?』を選んだ理由
(参考:ジャパネットたかた)
この記事を読んでいる人で、「ジャパネットたかた」を知らない人はいないでしょう。テレビで、ネットで、ラジオで、チラシで、ありとあらゆるチャネルで通信販売を行う会社。ジャパネットホールディングスの子会社であるジャパネットたかた。2020年12月期連結決算の売上高が2405億円を誇る巨大企業。「顧客満足主義」と「自前主義」を貫く通販企業を一代で築き上げたのが髙田明さん。わずか一代で2000億企業を育て上げた髙田サンの発想力は、企業経営だけでなく、ECサイト運営にも使えるものばかりです。そんな髙田サンのインタビューをまとめた1冊を今回は取り上げます。
2.著者の髙田明サンってて、どんな人?
髙田明さんと言えば、肥筑方言訛りの甲高い語り口で商品の良さを力説する姿でおなじみですね。長崎を愛する髙田サンは、J1チームV・ファーレン長崎の社長を務めたこともあります(現在、V・ファーレン長崎はジャパネットホールディングスの子会社です)。テレビショッピングの天才で、企業家としても才能あふれる髙田サンですが、大阪の大学卒業後は京都府内にある産業用機械メーカーに勤めるサラリーマンでした。その後、地元長崎平戸に帰郷し、父親が経営する「カメラのたかた」に入社。髙田サンのお父さん、お兄さんとともに家業のカメラ店を経営していたのです。
その後、「カメラのたかた」を独立し、「株式会社たかた」を設立。新会社で行ったことはカメラの販売、ビデオカメラの販売、カラオケセットの販売でした。会社設立当初はテレビショッピングを行っていなかったのです。髙田サンがテレビショッピングを開始したのは1994年です。が、テレビよりも先にラジオショッピングを1990年に開始しているのです。ラジオショッピングで培った商品紹介の仕方をテレビに活用し、今のジャパネットたかたを作り上げたのですね。ちなみに、このとき髙田サンは45歳でした。
では、本書の中に進んでいきましょう。
3.『ジャパネットからなぜ買いたくなるのか?』から学ぶECサイト運営のコツ
その1:機能を伝えるだけでは、商品は売れません。
マーケティングの世界で古くから使われている格言に「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」というものがあります。商品を買うときに、消費者が求めているのは商品そのものではなく、その商品がもたらす結果だということを表している例ですね。これはセオドア・レビットというマーケティングの博士が残した格言なのですが、髙田サンも同じようなことを発言しています。
お客様は機能や使い方ではなく、「その商品を買ったら、自分の生活がどのように豊かになるのか」に興味があると思うのです。
「自分がぜひ伝えたいと思うことだけを話す」というのも心がけていることの1つです。
商品説明をする場合、どうしても機能や性能の話に寄ってしまうことがあります。しかし、それらが全員に響くとは限らないのです。理解できるテクニカルなバックボーンがなければ、どんなに文字数を割いて説明しても通じないのです。
しかし「こんな風に生活が豊かになる」というのは、みんなに通じるのです。だって、夢見ることは誰にでもできるから。夢を見て、その夢を実現するために、ジャパネットから商品を買うのです。みなさんも、サイトで「その商品を買ったら、自分の生活がどのように豊かになるのか」を語りましょう。
その2:分かりやすく面白く。思いが伝わるように努力をする。
最近、日本語に言い換えにくいコトバが多く、そのまま英語の発音をカタカナ表記にしてしまうことが多々あります。そして、わかりやすい日本語に置き換えられるコトバなのに、その流れでカタカナ表記の専門用語を使ってしまうこともたくさんあります。使っている本人にとってはわかりやすく、そして専門用語がたくさんあるので賢く思える(見える)錯覚に陥るのですが、それはやっちゃいけないことだと、髙田サンは教えてくれます。
高田流の話し方=感動したことを素直に話す
心がけることは? 分かりやすく面白く
大事なことは? 思いを伝える理解してもらう
細かいことは気にしない! よどみなく話せなくてもいい なまってもいい
髙田サンといえば肥筑方言訛りの甲高い語り口でおなじみです。髙田サンは、この話し方を直そうと試みたことがあるそうです。ただ、直さなかった。なぜならば、自分が感動したことを素直に話すことを優先したから。商品の良さは、自分の思い、熱意を持って話さなければ伝わらないのです。SEO対策に沿った文章を書くことも重要ですが、それより重要なのは、自分のコトバで自分の思いが伝わる商品説明の文章を書くことなのです。
その3:自分が売れる!と思った商品だけを取り扱う。
この記事を読んでいる人の多くは「これからShopifyを使ってECサイトを始めよう」と思っている方だと思います。新しくShopifyで始めるサイトで扱う商品は、あなたが売りたいと心から思っている商品ですか? それとも仕事だから仕方なく扱う商品をShopifyで販売するのですか? もし、後者であれば、心を改めるべきだと、髙田サンは教えてくれます。
売っている本人が「自分が今、売っている商品やサービスは、お客様から絶対に喜ばれる!」という自信を持っているかどうか。心のどこかで「高いかもしれない」「ちょっと使いにくいかもしれない」「デザインが古い」なんてきもちがほんのわずかでもあると、売れないのです。
販売する商品を自分が信じなかったら、誰が信じてくれるのか? まずは自分が最高のユーザーになりましょう。そして、その商品の良さを伝えましょう。モノを購入するときのきっかけって、口コミが一番多いんですよ。商品に惚れ込んで自分が売るということは、そうやって発せられた言葉とは、まさに口コミなのですよ。
その4:数字から探すべきは「売れなかった理由」ではなく「売るための方法」。
ECサイトに限らず、サイトの運営を行うようになると、様々な数字に一喜一憂するようになります。売上や、購入単価はもちろん、ページビュー数や、ユニークユーザー数が増えたり減ったりするたびに、心がザワザワしてきます。そして、数字を挙げるためにはどうすればいいのか?を考え、頭を悩ませるようになります。どこを改善すればいいのか?と。でも、ちょっと待ってください。髙田サンは次のように語ります。
お客様に喜んでいただくには、今、お客様が求めているものを追求しなければいけません。だから面白いのは数字なのですよ。数字ぐらい明確に課題を与えてくれるものはありません。数字はお客さんの思いをすべて表します。
数字というのは実行した施策の結果です。そして、施策の結果というのはお客様の声なのです。数字=お客様から与えられた課題だと考えると、次に打つべき手が鮮明に見えてきますよ。
その5:何かを始めるのに遅すぎることはない。さぁ、Shopifyを始めよう。
前述しましたが、髙田サンはいきなり「ジャパネット」を始めたわけではありません。大学卒業後、サラリーマンとなり、その後、実家で家業のお手伝いをしています。その後、ラジオショッピングをはじめ、髙田サンの代名詞であるテレビショッピングを始めたのは、なんと45歳なのです。
私がテレビショッピングを始めたのは45歳です。何を始めるにも遅いと言うことはありません。
この記事を読みながら、ShopifyでECサイトを始めようと思っているそこのあなた。遅すぎると言うことはありません。今すぐアカウントを作って、開始しましょう!
4.おわりに
日本で行われているテレビショッピングを、より一層、身近なモノに進化させた髙田明さん。その根本にあるのは、テレビショッピングのノウハウではなく「いいものをお客様に届けて、お客様の生活を豊かにしたい」という証人としての心得でした。みなさんも、ECサイトをたちあげたら、小さなテクニックに走るのではなく、ジャパネットを立ち上げた髙田サンのように「商品を売る」基本にたってサイト運営を行うことをおすすめしますよ。
本記事でご紹介した本や記事の情報は記事公開時の情報となっております。
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