Shopifyストアの売上に直結!地域別・重量別送料設定の完全マニュアル
Shopifyストアの運用において、お客様が購入手続きを完了する「チェックアウト」の過程で、送料の提示は非常に重要です。送料が高すぎると、お客様は購入をためらい、カゴ落ちの原因になってしまいます。
お客様に納得感のある送料を提示し、スムーズに購入を完了してもらうためには、地域や荷物の重量、金額に応じた適切な送料設定が不可欠です。
今回は、Shopifyの専門家として、Shopify管理画面からの基本的な送料設定手順から、特に間違いやすい「地域別」や「重量別」の送料を正確に設定するための具体的な手順とポイントを解説します。この記事は、クライアントの運用担当者が自信を持って送料設定を行える実践的なガイドとなることを目指します。
目次
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なぜ正確な送料設定が重要なのか?
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Shopify送料設定の基本構造
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配送プロファイルと配送エリア(ゾーン)
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【画面キャプチャで解説】地域別の送料設定手順
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ステップ1:配送プロファイルの作成・編集
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ステップ2:配送エリアの定義(ゾーンの設定)
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ステップ3:料金(レート)の設定
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重量別・金額別料金の設定方法
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送料設定でつまずかないためのポイント
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まとめ:適切な送料設定でカゴ落ちを防ごう
なぜ正確な送料設定が重要なのか?
送料は、お客様が購入を決める際の重要な要因です。
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カゴ落ちの防止: 予想外に高い送料は、チェックアウト時のカゴ落ちの最大の原因の一つです。適切な送料を事前に明示することで、お客様の信頼を得られます。
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利益の確保: 実際の配送料を正確にカバーできる設定にすることで、運営側の利益が圧迫されるのを防ぎます。
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公平性の確保: 遠方のお客様や重い商品を注文したお客様に対して、公平な配送料を適用できます。
Shopify送料設定の基本構造
Shopifyの送料設定は、以下の2つの概念を理解することが出発点となります。
1. 配送プロファイル (Shipping Profiles)
配送プロファイルは、「どの商品に対して、どの送料ルールを適用するか」を定義するグループです。
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一般プロファイル (General Profile): ストアのほとんどの商品に適用される標準の送料ルールです。
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カスタムプロファイル: 特定の商品群(例:大型商品、冷蔵品など、送料ルールが特殊な商品)にのみ適用したい場合に作成します。
2. 配送エリア(ゾーン / Shipping Zones)
配送エリア(ゾーン)は、「どの地域に、いくらの送料を適用するか」を定義する地理的なグループです。
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例えば、「北海道・沖縄」というエリアには高い送料を、「関東地方」というエリアには低い送料を設定するために、これらの地域をグループ化してゾーンを作成します。
設定のゴールは、「配送プロファイル」に紐づいた「配送エリア」に対して、「料金(レート)」を設定することです。
【画面キャプチャで解説】地域別の送料設定手順
ここでは、最も基本的な「地域別送料」の設定を例に、具体的な手順を解説します。
ステップ1:配送プロファイルの作成・編集
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Shopify管理画面の左側メニューから「設定」をクリックします。

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「配送と配達」を選択します。

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通常は「一般配送料」を編集します。特殊な商品を扱う場合は「カスタムプロファイルを作成する」をクリックします。

ステップ2:配送エリアの定義(ゾーンの設定)
設定画面を下にスクロールし、「配送エリア」セクションで新しいエリアを追加します。
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「配送エリアを追加」をクリックします。

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エリアに名前を付け(例: 「北海道・沖縄」)、そのエリアに含めたい国や地域(州/都道府県)をチェックして選択します。

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設定が完了したら「完了」をクリックします。

ステップ3:料金(レート)の設定
作成した配送エリア(ゾーン)ごとに、お客様に提示する送料を設定します。
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作成した配送エリアの下にある「配送料金を追加」をクリックします。

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料金タイプを選択します。

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カスタム料金名(例: 「通常配送、ゆうパック」など)、料金、そして必要であれば「条件付き価格設定を追加」をクリックします。入力した内容に問題がなければ「完了」をクリックします。

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最後に、画面右上の「保存」をクリックして、設定を確定させます。

重量別・金額別料金の設定方法
送料をより細かく設定するために、配送条件として「荷物の重さ」や「注文の合計金額」を利用します。これは、上記ステップ3の「配送条件の追加」から設定します。
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料金タイプ |
設定方法 |
例 |
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重量ベース |
「荷物の重さに基づく」を選択し、重さの範囲(例: 0kg〜5kg)と料金を設定。 |
「5kgまでは700円、5kg〜10kgまでは1,200円」といった設定が可能。 |
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金額ベース |
「注文の価格に基づく」を選択し、金額の範囲(例: 0円〜10,000円)と料金を設定。 |
「10,000円以上の注文は送料無料」といった設定が可能。 |
重要: 重量ベースの料金を設定する場合、商品登録時に各商品の正確な重量(gまたはkg)を入力していることが必須です。商品重量が未設定の場合、システムは正しく送料を計算できません。
送料設定でつまずかないためのポイント
1. 商品重量の確認を徹底する
前述の通り、重量ベースの料金設定を利用する場合、すべての商品に重量が設定されているか確認してください。重量が未設定だと、お客様に予想外の送料が表示されたり、最悪の場合、送料が無料になってしまったりする可能性があります。
2. 料金名(レート名)を明確にする
設定した料金名(レート名)がそのままチェックアウト画面で表示されます。お客様が理解しやすいよう、「全国一律 700円」「北海道・沖縄 翌日配送」など、具体的で分かりやすい名前に設定しましょう。
3. 配送業者との連携を検討する
ヤマト運輸や佐川急便など、配送業者のサービスをそのまま利用してリアルタイムの送料を計算させたい場合は、Shopifyのプランによっては「計算済み配送料」(キャリア計算レート)を利用できます。これにより、お客様の住所と荷物の重さに応じた正確な料金を提示できます。この機能の利用には、通常、上位のShopifyプラン(Advanced Shopify以上など)の契約が必要です。
まとめ:適切な送料設定でカゴ落ちを防ごう
Shopifyの送料設定は、初めは少し複雑に感じるかもしれませんが、「配送プロファイル」と「配送エリア(ゾーン)」という基本構造を理解すれば、地域別、重量別といった細かな条件設定もスムーズに行えます。
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設定前には必ずテスト注文を行い、お客様の視点で送料が正しく表示されるかを確認しましょう。
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特に重量ベースの料金を利用する場合は、商品重量の入力漏れがないかを徹底的にチェックしてください。
適切な送料設定を行うことで、お客様に安心感を与え、購入完了率(コンバージョン率)の向上に繋げましょう。
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